将来のお金に関する不安は、世代を問わずあるものです。
特に年金問題は深刻ですよね。
そこでみなさんは、何か対策を講じているでしょうか?
自分でできる事というのは何も、新しい方法だけではありません。
そもそもの基盤となる制度を活用することで、できることもあるのです。
一体、どうすれば良いのでしょうか?
こんな方法で増やすことが可能!~増額のテクニックとは?~
年金は、年金保険料を納めることで受け取ることができますが、人によって受給額が違いますよね。
そのため、受給予定額だけでは生活が厳しい状態の人もいるでしょう。
ですが、貯金とは違い、公的な制度は意図的に金額を増やすことができないと思っていませんか?
実は、できるのです!
ここでは、増額できるテクニックを3つお教えしましょう!
①できる限り働く期間を長くすること
②等級上昇による受給額アップを目指すこと
③受給開始の時期を通常より遅らせること
3つの中には、みなさんも聞いたことのある方法があるかと思います。
私たちは具体的にどのような行動をすべきなのか、一緒に確認していきましょう。
①できる限り働く期間を長くすること
1つ目の方法は、定年後も可能な限り働き続けることです。
ところで、みなさんは何歳までなら働ける、働こうと思いますか?
近年は、受給年齢の変更から、昔は一般的だった60歳で定年退職ということが少なくなってきましたよね。
受給開始年齢になる65歳まで働き、その後から年金生活に入る人が多いでしょう。
会社員の場合、加入している厚生年金には70歳まで加入し、保険料を納めることが可能です。
言い換えると、働く場所があり、厚生年金に加入できる環境があるならば、最大70歳まで働くことができることになりますよね。
そうなると、受給額は変化します。
例えば、大学を卒業し就職した場合、65歳まで厚生年金に加入するのと、70歳まで加入しているのでは5年の差がありますよね。
その5年分の差は、受給額にしっかりと反映されることになります。
生活費の面で不安がある場合は、納付時期が長いことで、受給額のアップができるだけでなく、一定の収入を得ることができますから生活の不安を軽減できます。
例え少額であっても、収入があるということは生活の安定に繋がりますよね。
さらに、長く働いていると収入があることから、資産の切り崩しを抑えることもできますので、退職金や今までの貯金をキープすることができます。
老後の生活は、年金だけでなく資産状況も関わってきますから、資産をある程度確保できるメリットがあると言っていいでしょう。
②等級上昇による受給額アップを目指すこと
2つ目の方法は、現在の収入をアップさせて、等級を上げて受給額の増額を狙う方法です。
厚生年金の場合、その保険料はみなさんの収入によって変化しますよね。
例えば、給料が高額になるほど、保険料も高額になります。
高額な保険料を納めていると、その分受給額に反映されますから、現在の給料事情は老後の生活に直結していると考えるべきです。
ですが、ここで注意したいのは、今の給料を1万円アップさせたからといって増額にならないことでしょう。
受給額を増額するためには、保険料の等級に注目しなければなりません。
この等級とは全部で31等級あり、みなさんの基本給だけでなく、残業手当等を踏まえた総額で判断されます。
従って、金額の数値でどのくらい上がったのかというのでなく、等級を上げるということを重視して考えるのが大切になるでしょう。
その際に、等級が上がると納付する保険料も上がることになりますから、当然みなさんの負担が大きくなります。
ですので、等級面で考える場合には、全体の収入が今の生活に耐えられるか、問題ないかを踏まえた上で考えるようにして下さい。
また、収入アップを目指すと言っても、苦しい思いをして頑張るのはどうでしょうか?
近年の傾向として、ただ働くというよりは、本人が楽しく働けることが重要視されていますよね。
そのため、収入面を考える上でも、自分がやっていて楽しいかどうかも重要な部分になるでしょう。
これは、①の長く働くことにも関わってきますので、何をして稼ぐのかということは、みなさんにとって重大なテーマになりますね。
③受給開始の時期を通常より遅らせること
3つ目の方法は、繰り下げ受給です。
これは、受給が可能になる時点から、1か月単位で受給を遅らせることができるシステムになります。
受給を遅らせることになると、遅らせた分が他の月の受給額に反映することになりますよね。
その結果、後々受け取る金額を増額できますから、制度の特徴を利用した形での増額テクニックだと言っていいでしょう。
この方法を利用すると、繰り下げ期間が長いほど、後から受け取れる金額が増えますから、長生きするほどお得に受け取れることが分かりますよね。
活用例としては、夫婦で受給する際に妻側の受給を繰り下げる、厚生年金と基礎年金のどちらか片方を繰り下げるために利用することが多いです。
何より繰り下げ受給の場合は、受給タイミングをコントロールして受け取ることができる方法になりますから、受給額総額が少額の場合にもオススメできます。
働いている時はあまり気にしていなくても、いざ受給時期が近付いてきた時に金額の確認をした時に、少しきついかもという時もあり得ますよね。
若い時からできる対策というよりは、受給間近になってからでもできる対策になりますので、様々なタイミング、事情に対応できるでしょう。
このように、受給額を増やす方法は、思ったよりたくさんありますよね。
今からできる内容もあれば、後からじっくり考えた上で選択できる内容もありますので、高齢になった時に自分がどう生活したいかを考えて選ぶべきでしょう。
特に、いつまで働くのかということは、大きなポイントになることに間違いありません。
1つの方法の利用だけが正解でない
先程3つの方法をご説明しましたが、みなさんはどれか1つの方法を選択しなければならないと思っていませんか?
自分にあった方法を見つけるというのは、案外難しいですよね。
しかし、何も1つに限定する必要はありません。
いくつか方法を組み合わせることによって、より受給額を増やすことができるのです。
一番受給額を増やせるパターンは、70歳まで働き続け、それ以降年金の受給を受けることになります。
70歳まで働き続けると、その期間までの収入はありますから生活面は安定していますし、それまでは繰り下げ受給の手続きをすることになりますよね。
そのため、繰り下げ受給の効果で70歳以降受け取る際の金額が、通常よりも増えた形で受給されることになるでしょう。
仮に、年収350万円の人がこのパターンで生活した場合、受給額は約2500万円増えますので、お金の面で心配することが少なくなりそうですよね。
上記の場合、増額分はかなり高額になりますから、驚く人もいるでしょう。
これが組み合わせることで得られる最大のメリットなのです!
一方で、これは70歳まで働き続けた場合の予定増額分になります。
しかし、途中で病気の関係から満足に働けなくなってしまったり、早めにリタイヤしたりすることもあり得ますよね。
もしかすると、先程の数字はあくまで理想で、ここまで増額は望めないと思ってしまうかもしれません。
ですが、無理をすることはありません。
確かに、先程の増額パターンを魅力的に感じる人もいるでしょう。
ですが、みなさん自身のライフプランが関わってきますので、無理するパターンに固執する必要はありません。
無理のない範囲で、利用できそうな方法を実行してみるといいのです。
例えば、長く働くと言っても、自分が働きやすい環境や働く楽しみがなければ継続できませんよね。
みなさん自身の状況を考慮しながら、その時にできるベストな方法を利用する、それだけでもOKなのです!
まとめ
「私たちの世代は将来受け取れないから、年金は必要ない!」というマイナスイメージには根強いものがあります。
しかし、その不安が現実になるかどうかはまだ分かりません。
大切なのは、今できることを対策として知っておくことにあります。
みなさんも本記事を通して、今後どう行動すべきか、考えてみましょう。
将来、自分がどのような人生を送りたいのか、お金の視点から考えていくことは益々大切になってくるのです。