債務整理をすることで、人生を前向きに生きてみませんか?
借金を抱えている人の中には、自分では返しきれないという人もいるでしょう。
その場合、債務整理をすることで人生をやり直してみましょう。
ただし、その方法は一つだけではありません。
まずは、任意整理ができるかどうか、考えてみましょう。
任意整理とは?
借金の負担を減らすために行われるのが、債務整理です。
中でも、返済の義務から解放される、自己破産が特に有名ですが、他にもいくつかの方法があります。
その中で、まず考えるべきなのが、任意整理です。
実は、債務整理の内訳のほとんどは、任意整理なのです。
具体的には、以下のようなことを行います。
・利息をカットする
・長期分割での返済ができる
・元本を減額する
・過払い金請求をする
それぞれの、具体的な内容について確認してみましょう。
利息をカットする
長期の借金で特に苦しむ原因となるのが、利息です。
現在の金利は、法律によって最大でも年20%、100万円以上の貸付なら15%が上限とされています。
この金利が、完済までの道のりを遠くしているのです。
年15%や20%といっても、正確に計算してみなければピンとこないでしょう。
特に、すぐ返済するつもりで借りたのに、気が付いたら借金が増えていたというケースでは、あまり金利を気にしていない人も少なくありません。
元本を100万円として、毎月の返済額と完済までに支払う金利について、金利と返済期間ごとにまとめてみました。

上記の表を見てわかる通り、利息は決して軽んじていいものではありません。
特に、返済が長期にわたるほど、その負担は大きくなっていきます。
年利15%の場合、返済にかかる年数が10年を超えると、ほぼ元本と同額を利息として支払うことになるのです。
その利息をカットできるのは、かなり大きな意味を持ちます。
今までは利息の支払いが大きく、元本があまり減らない状況にため息をついていた人も、これなら完済の希望を持てるようになるでしょう。
長期分割での返済ができる
任意整理をする際は、今後の返済についても交渉します。
利息をカットした上で、返済能力を踏まえて長期分割で返済できるようにするのです。
一般的には、3年ほどでの完済が可能なように交渉します。
例えば、元本が50万円残っていたとすれば、それを3年で返済できるようにします。
利息がカットされていれば、月々1万4千円ずつの返済です。
もし、支払いが厳しい金額になるようなら、5年ほどで完済できるように交渉することもあります。
元本を減額する
任意整理では、元本を減額できることは少ないのですが、中には一括返済を条件として元本を減額してもらうように交渉することもあります。
これは、あくまでも交渉によって決まるものなので、通常はそこまで譲歩してくれることはまずありません。
過払い金請求をする
2010年以前から借り入れがある場合、グレーゾーン金利といわれる高額な金利で借りていた可能性があります。
その場合、まずは過払い金請求をすることになるでしょう。
これは、過去の借金を適法な金利で計算し直して、これまでに支払っていた利息のうち余分に支払っていたことになる分を、返還してもらうための手続きです。
この計算は、引き直し計算といいます。
過払い金請求だけで、交渉をする必要がなくなるケースもあります。
元本が減ることで利息が減り、無理なく返済できるようになるのです。
また、返済がそれで終わるケースもあるので、まずは過払い金がないかを確認してみるのが先決でしょう。
任意整理をした方がいい人は?
実は、この方法は誰でもできるわけではありません。
まず、必要な条件を満たしていなければいけないのです。
その条件は、次の3点です。
・継続して、安定した収入を得られる
・原則として3年で元本を返済できる能力がある
・返済を続けていく意思がある
任意整理をしても、借金がなくなるわけではありません。
まずは、返済を続けていくために安定した収入がきちんとある人でなければ、まずこの手続きをするのは無理でしょう。
交渉が成立したら長期で分割返済をしていくことになるのですが、原則としてその期間は3年です。
その期間内で、きちんと返済できる能力がなければ、そもそも交渉が成り立ちません。
ただし、中には最長で5年かけて返済することに同意してくれる業者もあります。
何よりも大切なのは、自分できちんと返済を続けようという意思を持っていることです。
交渉が成立しても、本人に返済していくつもりがないようではどうにもなりません。
少なくとも、自分で返そうというつもりがなければ、交渉するだけ無駄でしょう。
上記の条件を満たしていれば、任意整理を選ぶことができます。
その上で、選んだ方がいい人の条件もあります。
それは、以下のような条件です。
・債務整理を家族に知られたくない
・何度も事務所に訪れるのが難しい
・債券の中で、債務整理から除外したいものがある
自己破産や個人再生は、裁判所に申し立てて手続きをするので、家族の収入などを証明する書類も必要になります。
それを、家族に知られずに用意するのは難しいでしょう。
また、必要な書類も多く、資料なども膨大な量になるため、何度も事務所に行って打ち合わせをしなくてはいけません。
忙しい人などは、その時間を捻出するのが難しいでしょう。
任意整理なら、必要な書類はほとんどありません。
家族の収入なども関係ないので、家族に知られずに手続きを進められる可能性は高いでしょう。
事務所での打ち合わせも、ほとんど1回で終わります。
また、任意整理は債権ごとに交渉していくものです。
そのため、整理したくない債権があれば、それは交渉しないという選択もできます。
例えば、保証人が要る債権を整理すると、保証人も債務整理をしなくてはいけなくなるので、それを除外することもできるのです。
具体的な利点と注意点
任意整理の利点としては、以下の点があります。
・将来の利息がカットされる
・裁判所を介さずに行えるので、手続きが簡単
・債権ごとに対応を選択できる
すでに説明している内容ですが、改めて簡単に解説します。
将来の利息がカットされるので、現在までの利息と元本だけを返済すればよくなります。
その結果、返済する金額は減らすことができるでしょう。
また、債権者と直接交渉するため、裁判所で手続きする必要がありません。
裁判所に申立てが必要な手続きは、どうしても手続きが難しくなって時間もかかるのですが、その必要がないので手続きは比較的簡単です。
交渉する債権者を選ぶことができるので、無担保のカードローンだけを対象にすることもできます。
家族などが連帯保証人になっている借金を対象にすると、保証人に請求されてしまうためそれを避けることができるのです。
注意点としては、以下のような点があります。
・信用情報に記録されて、ブラックリスト入りしてしまう
・減額の割合はあまり大きくない
・交渉が上手くいくとは限らない
任意整理をすると、信用情報にそのことが記載されてしまいます。
その結果、5年から10年ほどはブラックリストに入ってしまい、新規にお金を借りたりクレジットカードを作成したりすることは難しくなるでしょう。
また、自己破産や個人再生と比較すると、元本を減らすことが原則としてできないので、減額される割合はあまり大きくありません。
利息をカットしても、返済に苦労する人は少なくないでしょう。
交渉によって整理できるかどうかが決まるので、そもそも交渉が上手くいかなければ借金を減らすことはできません。
債権者としては、必ずしも応じる必要がないので交渉に失敗することもあるのです。
特に、過払い金が多く経営が危うくなりかけている貸金業者などは、交渉が難しいでしょう。
まずはシミュレーションをしてみよう
任意整理をしても、返済が自分の返済能力に見合った金額になるとは限りません。
依頼する前に、まずはその手続きでどのくらい借金を減額できるのかを確かめてみましょう。
どのくらい借金を減額できるのか確認するには、この借金減額シミュレーターを利用してみましょう。
※借金減額シミュレーター
https://xn--ruq30uisndq6b.net/?page_id=25847
このシミュレーターを利用してみれば、任意整理によってどのくらい借金を減額できるのかを確かめることができます。
そうすれば、減額後の金額を3年で返済するものとして、毎月の返済額がわかるでしょう。
結果が、自分の返済能力に見合ったものであれば、手続きを依頼しましょう。
しかし、返済能力を超えるようなら、自己破産や個人再生を検討したほうがいいかもしれません。
借金を早く無くして人生をやり直すためにも、なるべく早く弁護士に相談してみましょう。
債務整理は弁護士が手続きをするため、専門家に聞いてみるのが借金を減らす一番の近道なのです。
※アストレックス司法書士事務所
https://xn--ruq30uisndq6b.net/?page_id=20737
まとめ
今回のポイントを整理します。
・任意整理は、原則として将来の利息をカットする方法
・安定した収入があって、返済を続けられる人が可能
・他の債務整理の方法より、家族などに知られにくい
・整理する債権を選ぶことができる