会社を退職する理由は、人によって異なります。
様々な理由があり、中には複数の理由が積み重なっていることもあるでしょう。
みんな、どのような理由で退職しているのでしょうか?
その理由について、まとめてみました。
よくある退職理由ランキング
退職理由として、よくあるものをランキング形式でまとめました。
また、その詳細な理由についてもいくつか紹介します。
中には、自分にも当てはまるというものがあるのではないでしょうか?
1位:キャリアアップを目指すため
・今の仕事より、もっと自分の力を最大限に発揮できるような仕事をしていくため、スキルを身につけていきたい(28歳/男性)
・将来大きな仕事ができるように、今は自分の能力を伸ばせる仕事がしたい(25歳/男性)
・グローバルな仕事をするために、キャリアアップしたい(27歳/女性)
退職理由として最も多いのが、キャリアアップです。
転職の際も、ポジティブな理由として受け入れられやすく、前向きな人材だと思われることが多いでしょう。
また、会社に対する不満を言ってやめたくない人は、この理由を前面に出すことで退職することを言い出しやすくなるようです。
ただし、社内の別の部署に異動することを勧められるケースもあります。
2位:仕事内容に不満がある
・営業としてバリバリ働くつもりが、女性だからと裏方に回されてしまう。外回りもできず、最初の話と全く違う。(24歳/女性)
・海外展開を予定しているからと入社したのに、実際には予定だけで具体的な話が何一つ進んでいない。(26歳/男性)
・事務として入社したのに、人手が足りないからと営業までやらされる。その上事務の仕事もあるので、毎日残業続きになっている。(28歳/女性)
募集や面接の段階で確認した待遇と、会社に入社してからの待遇が全く違う会社は、少なくありません。
特に、女性にやらせる仕事を限定している会社も、減ったとはいえまだまだ残っています。
多くの人は、ある程度我慢して改善されるのを待つのですが、まったく改善される兆しがないと我慢も限界に達するでしょう。
他の理由とも合わせて、この理由を退職理由にする人は多いのです。
3位:労働時間や環境に不満がある
・仕事を目いっぱい詰め込まれて、毎日長時間の残業をするのが当たり前になっている。残業代も、ある程度は支払われるが後はサービス残業になっているのが不満(33歳/男性)
・上司が冷房嫌いで、どんなに暑い日でも冷房が付いていない。そのせいで体調を崩した社員もいるのに、「根性がない」という一言で終わり。(29歳/男性)
・残業を減らすために、出社時間を早めるように会社から通達された。始業の1時間以上前に出社するように言われたのに、終業時間は同じとかあり得ない。(24歳/女性)
残業時間は、法律で上限が定められています。
そのため、それ以上の残業はサービス残業にしてごまかし、残業代も支払わないという会社もあるのです。
労働時間も決まっているので、出社時間を早めるならその分終業時間も早くならなくてはいけません。
そういったごまかしをしている会社を退職する場合は、証拠を集めておくことをおすすめします。
4位:会社としての考え方や状況が変化した
・会社の経営方針が大きく変化したことで、やりがいを感じられなくなった(32歳/男性)
・上司が変わったことで、営利第一主義に代わってしまった。ノルマも勝手に決められて、やる気がどんどん失せてしまった。(27歳/女性)
・会社の経営状況が悪化したため、給与が何回か遅配になることがあった。今後も、どうなるか分からず不安になった。(31歳/男性)
会社として基本的な経営方針がありますが、経営陣が変わったり上司が変わったりしたときにはその方針も変化することがあります。
今までの会社方針に共感して入社した人などは、その変化が不満かもしれません。
また、経営状況も悪化してくると、給与が遅配になったり、減額されたりする可能性もあります。
そういった状況では、今後が不安になるかもしれません。
5位:給与面で不満がある
・残業代を含めて、やっと手取りが15万円に届くくらい。生活のために、進んで残業をしなくてはいけないような仕事で、昇給もごくわずか。将来、身体を壊しそうで不安。(26歳/男性)
・女性だからと、昇給ペースが同期の男性社員より低い。さらに、女性は一定年齢で昇給がストップするのに、同じ仕事をしているのが無駄に思えた。(26歳/女性)
・特殊な職種として働いていたため、会社が仕事内容を把握しておらず、昇給の評価基準を満たしていても自分だけ3年間昇給がなかった。(31歳/女性)
給与面では、最初の募集条件と異なる待遇だったということがあります。
求人で提示された賃金が、実は残業代込みの平均賃金だという会社もあり、残業をせざるを得ないために体を壊すこともあります。
また、女性だから、特殊な職種だからと、他とは待遇が異なることもあり得ます。
特に、上司が詳しく知らない職種だから評価ができない、というのはあり得ないでしょう。
男女での待遇格差も、労働基準法に引っかかる可能性があります。
6位:雇用形態に不満
・非正規社員から正社員への登用ありとなっていたのに、いつまでも非正規社員のまま。上司に聞いても、明確な返答はなかった。(28歳/男性)
非正規社員では不安定なので、正社員に登用されたいという人は多いでしょう。
しかし、条件としてはその制度があるとしているのに、なかなか応じてくれない会社もあります。
具体的な返答がない場合は、前例がどのくらいあるか調べてみましょう。
7位:人間関係が上手くいかない
・プライベートを無視して飲み会に無理矢理突き合わされたり、休日も勝手に予定を入れられたりして、気が休まる暇がない。(26歳/男性)
・社長の奥さんが事務をまとめていて、おしゃべりしている人ばかり。仕事が進まず、注意したくても進まない。さらに、その仕事を押し付けられてしまい、私が残業しているのにみんな定時で帰っていく。(25歳/女性)
職場の人間関係に悩む人は、少なくありません。
コミュニケーション能力の問題とは言いますが、どうしてもそりが合わない人もいるでしょう。
自分勝手な人間に付き合っていると、ストレスが溜まってしまいます。
そういった人間との付き合いが減らせないなら、転職も考えるべきです。
ただし、それを前面に押し出して転職理由にすると、コミュニケーション能力に難あり、とみられることもあるので注意しましょう。
8位:地元に帰る・遠方に引っ越す
・父が亡くなり、母が一人暮らしをするのが難しいので、実家に戻って介護することになった(45歳/男性)
・結婚のため、他県に引っ越すことになった。(28歳/女性)
仕事ばかりではなく、家族の事情で退職することもあります。
介護や結婚を機に退職する人は、やむを得ない事情があるので引き留められることもあまりないでしょう。
※退職ボタン
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本音はまた違う?
退職理由として、よくあるものをランキング形式で解説しました。
しかし、本音の退職理由としては、また別のものがあるでしょう。
面接では言えない、本音の退職理由についても紹介します。
1位:上司の考え方に納得がいかない
・仕事の手柄はいつも自分のものにして、ミスは部下に押し付ける上司。期限が悪い時は、八つ当たりで部下の一人に長時間説教をする。さらには、仕事を部下に押し付けて早々に帰ってしまう。そんな上司の下では、働きたくない。(26歳/男性)
・今時、女性蔑視を隠そうともしない。ことあるごとに、「女だから」と文句を言い、成果を出したら「女のくせに生意気だ」という態度を隠さず、私より成果が少ない男性社員の評価ばかりを高くしている。(31歳/女性)
会社で働くにあたって、上司を選ぶことはできません。
今は、セクハラやパワハラ等に厳しくなったので、以前のように問題がある上司は少なくなったように思えますが、まだまだ困った上司は残っているのです。
会社という組織の中で、上司に逆らうというのは難しいものです。
特に、会社のトップに上司が気に入られている場合、文句を言っても通用しないことが多いでしょう。
それに耐えかねて、退職する人も多いのです。
2位:労働時間が長すぎる
・残業時間が月に200時間を超えるような職場で、体調を崩して入院することもしばしばでした。その後も、環境が改善されることはなく、疲労から注意力も散漫になって交通事故に遭い、入院したこともありました。このままでは過労死すると思い、退職を決意しました。(36歳/男性)
・毎日、終電まで残業する羽目になっているのに、全てサービス残業扱い。上司に文句を言っても、自分の仕事が遅いせいと言われて終わり。就業間際に、明日までの書類を押し付けるくせに、この言い草は我慢できません。(24歳/男性)
残業が多い職場というのは、少なからずあります。
一時的に残業が多いくらいならまだしも、常に多いのであれば根本的な問題が解決されない限り残業は減らないので、改善の見込みは薄いでしょう。
サービス残業は、問題になる事も多いのですが未だに根深く残っています。
自分の仕事が遅いというのは、責任転嫁の言葉でしかありません。
さぼってばかりという事が無ければ、自分に非はないので退職前に証拠を集めて、未払いの残業代を請求した方が良いでしょう。
3位:人間関係が悪い
・社内で対立するグループに分かれていて、どちらにも属さないでいたら双方から無視されることも多く、仕事にも支障が出始めた。上司にいっても、上手いことやってくれと言われるだけで改善されない。(23歳/女性)
・転職して入社したものの、研修期間もなく仕事に関しても教えてもらえません。かといって質問すると、忙しいのに邪魔するなと怒られてしまいます。その上で、上司からは仕事をさぼっていると怒られてしまいます。このままいても、仕事を覚えることもできないので諦めました。(30歳/女性)
人数が増えると、派閥も出来上がることが多いのが世の中です。
しかし、仕事に支障をきたすほど対立しているのは、問題でしょう。
上司が頼りにならず、派閥に属するつもりもないなら退職も考えるべきでしょう。
中途入社の場合、忙しい職場では常に即戦力になると考えがちです。
しかし、その会社ごとにやり方が違うこともあるので、一度は研修などが必要となるでしょう。
それがなく、質問すらできない職場では、成長は見込めません。
4位:賃金への不満
・基本給が安いものの、残業手当はきちんと支払われるという会社に入社しました。しかし、残業手当は会社が要請した時だけ支払われるということで、仕事量が多く終わらないからと残業しても支払われません。結局、月に100時間は残業しているのに、支払われたのは5時間分だけでした。(30歳/男性)
・男性と女性で同じ仕事をしても、女性社員は基本給から差をつけられて、さらに昇給ペースも低くなっています。男性社員は営業、女性社員は営業補佐と分けられているのに、結局一人で営業に回っています。それなのに、補佐だからと給料が低くなっているのが納得できません。(25歳/女性)
基本給は、求人情報として掲載されているので、ある程度納得している人も多いでしょう。
しかし、残業手当が支払われるかどうかは、会社によって特別な規定が設けられていることもあるので、不満を覚える人も多いようです。
また、男女の賃金については、格差を付けてはいけないと労働基準法によって定められています。
それなのに、様々な理由を付けて格差をつける会社もあるので、注意しましょう。
5位:仕事内容に不満
・プログラムの仕事がしたいと入社したのに、回ってくるのは会議やプレゼンなどに使われる資料の作成依頼ばかり。いずれ改善されるかと思いきや、何年もそれが続いているため、転職を決意しました。(33歳/男性)
・顧客のために働く仕事だったはずなのに、実際は会社が仕入れたものを顧客に押し付けるだけの仕事でした。強引な営業をしないと叱責され、社内ノルマに満たないと自腹での買取りをしないといけないため、退職することにしました。(27歳/女性)
仕事内容が、言われていることと違うというのは、よくあることでもあります。
しかし、その仕事に納得がいかない場合は、転職も考える必要があるでしょう。
改善される可能性があるかどうか、よく考えてみてください。
会社が退職を認めてくれないときは?
様々な退職理由があるのですが、中には会社に退職を申し出ても認めてもらえないことがあります。
中には、何時間もかけて考え直すように説得してくる会社もあるのです。
しかし、仕事を辞める権利というのは法律で認められています。
それを侵害するのは、違法性を問われることもあります。
ただし、そのことを証明する証拠を集めるのは大変ですから、諦める人も多いでしょう。
中には、無断欠席をして退職届を送りつける、という方法をとる人もいます。
しかし、そのようなやり方は非常識とみられ、再就職に不利な働きをすることもあります。
また、退職金をもらえるはずでも、諦めることになるでしょう。
どうしても退職できない時は、退職代行に依頼してみましょう。
退職代行は、本人に代わって会社と交渉し、退職する手はずを整えてくれます。
引き留めや、上司が怒って話を聞いてくれないケースでは、非常に便利です。
また、退職代行の多くは弁護士が行っています。
その場合は、退職金の交渉や未払いの賃金、残業代などの交渉も可能です。
会社から、損害賠償を請求されるようなことがあっても、対応してもらうことができます。
退職しても離職票などの書類が送られてこない、といったトラブルにも対応してもらえます。
ストレスなく退職したいという人は、ぜひ退職代行サービスを利用しましょう。
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まとめ
退職したいと思う人の理由には、様々なものがあります。
その理由には、人に言いやすい建て前の理由の他に、中々言いにくい本音の理由もあります。
退職を考えている人は、自分の気持ちとみんなの退職理由を見て、本当に退職するかどうかもう一度考えてみてもいいのではないでしょうか。
また、退職すると言い出しにくい人や、上司が退職を認めなかったという人などは、退職代行サービスの利用も検討してみましょう。
きっと、スムーズに退職する助けになってくれます。