会社を退職して、早期にまた就職できたものの、賃金は前よりも下がってしまったという人は少なくないでしょう。
最初だけならともかく、その後もずっと低いままだと不満を覚えて、また違う仕事を探したくなるかもしれません。
そんな時に役立つのが、就業促進定着手当です。
どのようなものか、具体的に解説していきます。
どんな手当なの?
この、就業促進定着手当というのは、聞き覚えがないという人も多いでしょう。
賃金が以前より低くなったからという理由で、せっかく見つけた仕事を辞めるという人を減らすために、その分をフォローしてくれる手当です。
ただし、それをもらうには3つの条件があります。
その条件に合う人はかなり少ないので、中々話を聞くことも少ないのでしょう。
条件に付いて、確認してみましょう。
まず、その会社に就職する時に、再就職手当をもらっていることが条件です。
そのため、再就職手当の決定通知書と一緒にこの手当の申請書も送られてきます。
すぐに使うことは少ないのですが、失くさないようにしましょう。
次の条件は、その職場で半年以上働いていることです。
ちなみに、その職場が雇用保険に加入していなければ、そもそも対象にはなりません。
滅多にないことですが、ハローワークを通じて紹介された職場ではない場合、たまにあるので確認しておきましょう。
最後に、半年間の1日当たりの賃金が、以前の会社より少ないことが条件です。
この時、総額ではなく平均の日額が基準となることに注意してください。
この3つの条件を満たしている場合のみ、もらうことができます。
どうやって手続するの?
再就職手当をもらって就職していて、半年以上勤め、以前よりも賃金が少ない場合は手当の申請ができますが、どうやって申請すればいいのでしょうか?
まずは、再就職手当の支給決定通知と一緒に送られてきた、申請書を用意しましょう。
雇用保険受給資格者証や、タイムカードか出勤簿の写し、給与明細か賃金台帳の写しなども用意します。
出勤簿や賃金台帳に関しては、原本証明も必要になるので、再就職先の会社にお願いして用意してもらうことになるでしょう。
書類を用意したら、6カ月が経過してから2ヶ月以内に手続きをしてください。
もし、その期間が過ぎてしまった場合でも、2年以内なら申請することが可能です。
ハローワークで申請しますが、郵送での手続きも可能です。
おさらい
今回のポイントを整理します。
・就業促進定着手当は、再就職手当をもらった人が対象
・申請するには、3つの条件がある
・書類などの用意は、再就職先の会社にお願いする
賃金が以前よりも下がってしまった時にフォローしてくれる手当ですが、申請書類は複雑な点もあるので、申請前に一度ハローワークに行って確認することをおすすめします。